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【書評】気になるあの書籍は、マーケティングにこう役立てろ!?

マーケティング

013田中 洋編『ブランド戦略全書』

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本書は13人の専門家による、ブランド論の最新のあり方を展望した一冊です。
中央大学ビジネススクール教授である田中洋氏を編者に迎え、各分野の代表的な日本の研究者と実務者による執筆により、さまざまな方面からブランド戦略をまとめあげています。

企業経営の基盤を構成する重要な要素である「ブランド」を、理論と実践の双方から包括的に考察している本書。
日々流動的に変化していくブランドの捉え方を学ぶにあたり、まさに必携の書となっています。

ブランドに関心を持つ全ての人におすすめの本書

編者によると、本書はブランドに関心を持つ実務者・研究者・学生をメインターゲットにしています。
特にマーケティングを学ぶ学生においては、本書は良質のテキストであると同時に、実践に向けた実用書でもあります。

ブランドについて考える仕事を目指す学生、企業とブランドのあり方について関心がある学生は、とにもかくにもこの一冊を手元に置いておくと良いのではないでしょうか。

本書は章ごとに執筆者が異なるため、少々硬い理論展開や実務に即した技術提案の場面でも、飽きずに読み進めることができます。

また、学生が読むことを想定しているため、図表を多用して視覚的にもわかりやすいよう工夫がなされています。
まだ実務経験がなくても、本書を通じてブランディングワークをシミュレーションできるようになっている点も魅力的です。

ソニーやアップルといった、身近なブランドを引き合いに出して話が展開していくため、専門知識の深くない人にも興味を持って読める一冊となっています。

掴み処のない「ブランド」の正体を明らかに!

マーケティング実務に携わる人や、企業のブランディングに関わる人の中でも、「ブランドとは何か」を明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。

ブランドには確かに価値があり、これを有効に利用することで企業価値も上がっていく。
これは確かな事実ですが、それではその根本をなすブランドがどういったものか、きっちり定義付けできる人は少ないのが実状です。

長い歴史の中で洗練され、そのあり方を変化させてきたブランドという存在。
マーケティングやブランディングを的確に行うためには、ブランドについて正しく理解することが欠かせません。

本書では研究者や、第一線で活躍するマーケターによるブランドへの考察も行われています。
異なるジャンル、異なる視点からスポットを当てることで、ブランドとは何かという疑問に対する回答を浮き彫りにしているのです。

ブランドについて正しく知ることは、特にブランディングワークのトップに立つ人にとっては最重要課題です。
明確な理想像とそこへ至るまでのアプローチ方法を知らないと、ブランディングも迷走してしまうからです。

これまで「ブランドとは何か」という疑問をうやむやにしてきてしまったのであれば、ぜひ本書を手に取ってみて下さい。
掴み処のなかったブランドそのものに対する知識を得ることができるはずです。

歴史からPBまで、幅広いブランド論をカバー

本書は非常に多岐に渡る視点から、ブランドについて論じています。
基本的なブランド論や経営学との接合、今注目されているBtoBといった面からも、ブランドについて学ぶことができます。

そんな中でも特筆したいのが、第8~10章です。
近年盛り上がりを見せている食品市場における「プライベート・ブランド」のあり方(第8章)や、グローバルな問題を包括する知財視点からの「ブランド・マネジメント」(第9章)にも言及。

さらに第10章では、ブランドの歴史を紐解くことで、ブランドを体系的に理解することを助けてくれています。
このような視点は他のブランド戦略書では珍しく、ブランドそのものを俯瞰的に捉えるために役立つのではないでしょうか。

数多くのブランド戦略論が網羅され、参考文献についても豊富にまとめられている本書。
ブランドに対する多元的な視野を持ちたい人にとって、非常に有益な一冊だといえます。

ブランド戦略全書

編者:田中 洋
出版社:有斐閣

ブランドは、1990年代から2010年まで四半世紀にわたって、研究と実務の両面でマーケティングの中心的課題であり続けてきた。その本質的な理由は、ブランドという存在がなければ、マーケティングにおける価値の交換もありえないからだ。ブランドがあってこそはじめて持続的なマーケティング活動が成り立つのである。またマーケティング実務においても、強力なブランドを構築するにはどうしたらよいのか、という課題はさらに重要性を増してきた。企業経営を行ううえでも、ブランドは経営の基盤を構成する重要な要素であることが経営者の共通の認識として語られるようになったのである。本書の目的はこうしたブランドという存在を、研究と実践の両方から包括的に考察することにある。

© MAKEPO

 
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著者情報

サリュ

saryu

経歴:東京都在住。3児の母。育児の合間を縫ってフリーライター活動を始め、現在は学校と幼稚園の役員をしながら在宅ワーク中。趣味は読書、特技は妄想で、時々家族に心配されます。

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