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相手は手強い!?掴んでおきたい、中国マーケット動向

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001中国の萌えブームに新たなビッグウェーブが到来?シンプルなアバター作成アプリ「臉萌」が大ヒット

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はじめまして、ライターの増山智明(マスヤマトモアキ)と申します。
この場を借りて、自己紹介させていただきますと、2005年から今年2014年まで9年超、中国・大連市で生活していました。

妻は現地にて自力で探し当てた中国・大連人ですが、日本語があまり話せないため、普段の生活ではほぼ中国語で生活してきました。

大連では外資系のウェブ関連企業で、会社員として勤務してきましたが、中国の会社を退職して、5月末に日本に戻ってきました。

このコラムでは、私が9年間培ってきた中国において、
見て・聞いて・感じて
得られた知識をベースとして、更に最新のトレンドを加えた中国のIT・ウェブマーケティング業界に着目した文章を書いていきます。

今、中国にて現在進行形で発生している最新のIT・ウェブトレンドや詳しい解説が少なく、中国語が読めないのでどうしていいのか分からないというような
ソコノトコロ、どうなのよ?
ということをできるだけ分かりやすく伝えていきたいと思います。

ご意見・ご要望ありましたら、私のTwitterアカウント(@wingedlove)まで遠慮無くお知らせください。できるだけ読者の方が知りたいことを反映していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

さて、自己紹介が長くなりましたが、徐々に本題に移していきましょう。

コラム第1回では、アラフォーの筆者には程遠いのですが、今まさに中国の若者の間で爆発的なヒットしているアプリを紹介したいと思います。

現在、中国の若者の間では、オンライン・オフラインを問わず、「萌え」という言葉が普通に飛び交っています。

日本人から見ると、オタク文化において、アニメ・漫画・ゲームソフトの登場キャラクターなどに強い好意を示す言葉として、今や広く知られる存在となっていて、何を今更と思われるかもしれません。

中国においても、日本発祥なのか、香港発祥なのか、台湾発祥なのか、中国の子たちはよく分かっていないのだけど、

萌(モン)

という言葉に若者の定番として定着しています。

ただし、マーケティングを考えるにあたり、日本と中国では「萌え」の基本的な考えに少しズレがあることを認識しておかなくてはなりません。

日本では、一般的に男性が小さい女の子(またはそのような表現をした二次元キャラクター)に対して、

かわいい~

いや・・・、むしろもっと幼児化されて・・・

きゃわいい~

というようなロ◎コン的な感情を指しますが、

中国では、普通に「可愛い」を形容詞的な表現で使うので注意が必要です。

もし、日本的な「萌え」に置き換えるとすれば、

萌妹(モン・メイ)萌妹(モン・メイ・ズ)

と言った妹的な部分を加えて表現するとぴったり来るでしょう。

そんな「萌えブーム」の中国で、2014年6月に入ってから、突如爆発的なヒットを見せているスマートフォンアプリが登場しました。

臉萌 (リィエン・モン/Myotee) という自身のアバターを気軽に簡単に作成できるアプリです。

日本語でこの臉萌ってどんなアプリなのか簡単に表現すると、前の行のような説明になるのですが、

中国では

売萌(マイ・モン)アプリ

というカテゴライズがされます。

売萌は「萌」から派生した中国のインターネット用語ですが、

萌えを売る、少し噛み砕くと、自身の可愛らしさ・美貌、そして若い世代の青春・活力を見せつける

を意味します。

「臉」は中国語で顔を意味するので、つまり「臉萌」は可愛らしい顔(を売る)アプリということです。

では、どのようなアプリなのか早速、筆者も臉萌をダウンロードして、実際に試してみました。

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アプリを開くと、シンプルなメニューが出てきます。

師哥(シュワイガー、イケメン男性)と美女(メイニュー、美人女性)、更に双人模式(カップルモード)の3つが選べます。

筆者は男性なので、イケメンかどうかは別として師哥モードを選択します。

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師哥モードを起動すると、デフォルトのアバターが出てきますが、ここからより自分らしさを表現するために、カスタマイズを始めます。

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①「髪型」筆者はアラフォーで髪の毛もそろそろ後退しそうな雰囲気の角刈り風に。②「髪色」真っ黒でない少し灰色がかった色に。③「顔の型」丸くないけど少し四角めのふっくらした顔に。④「皮膚の色」筆者は北海道出身で色白だったが、加齢により?顔の色の色素が抜けなくなってきたので、ベージュっぽい色に。⑤「眉毛」当たり障りのない眉毛に。

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⑥「眼」筆者は眼が大きいので、大きめに。⑦「口」当たり障りのないものに。⑧「鼻」そんなに特徴ないので、普通の鼻に。⑨「特徴」ワールドカップシーズンだからか、スペシャルとして各国の国旗のペインティングが選べるので、日本のペインティングに。⑩「眼鏡」筆者は普段眼鏡をかけているので、いつもかけているような形に。

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⑪「衣服」普通の服装もありますが、ワールドカップスペシャルということで、日本のユニフォームに。⑫「帽子」何も選ばず、そのまま次へ。⑬「趣味」(愛好)ワールドカップ仕様に合わせて、日本国旗仕様に。⑭「背景」こちらもワールドカップ仕様で、青い背景に。⑮「表情」筆者のリアルな素顔は他人が見るとコワイらしいので、コワモテ顔にしたら、目鼻の設定が崩れました(笑)

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最終段階は「吹き出し」です。予め用意された言葉の吹き出しも使えますが、ペンのアイコンがあるので、そこで自分が表現したい台詞を入力できます。ペンのアイコンを押すと「輸入気泡内容」というフォームが出てくるので、言葉を入れて、最後に横の「輸入」(書き込み)ボタンを押します。

lianmeng20.jpg

完成イメージができました。「存儲」(保存)を押すとSDカード内に画像が保存されます。

lianmeng21.jpg

また、「分享」(共有)を押せば微信(WeChat)や微博(ウェイボー)などでも気軽に簡単に共有できるという仕組みです。

仕組みさえ分かってしまえば、とても単純なアプリなのですが、今App Storeや中国国内のAndroidアプリの私営ダウンロードサイトで、特に何も大きなキャンペーンを打ち出していないにも関わらず、週間人気ランキング1位に躍り出ました。

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2013年11月の初リリース後、既に2000万以上のダウンロード数がありますが、2014年6月に入ってからだけで少なくとも800万近いダウンロード数を叩きだしているようです。

アプリを開発したのは郭列氏という1989年生まれ、今年25歳の若者です。2011年夏に湖北省武漢市の華中科技大学を卒業して、中国最大級のインターネット企業であり微信(WeChat)やQQでお馴染みのテンセント(Tencent,騰訊)に入りセールスマネージャーとして勤務しましたが、2013年8月に、入社から2年も経たないうちに同社を退職して、自らこのアプリを立ち上げたのだそうです。自ら「ONE PIECE」のファンを公言していて、見るからに中国ではどこにでもいそうなお兄ちゃんといった雰囲気です。

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では、なぜ突如「臉萌」人気が大爆発したのでしょうか。

臉萌の開発チームは毎週のように改善を続けて、アプリをアップデートしているそうですが、爆発の決め手と推定されるのは、5月中旬と末の2回のアップデートで、肌・髪の色・表情、そして今まさに自分が思っていることを吹き出しにして表現できる。更に微信や微博に簡単に共有できるようなソーシャル性がうまくマッチしたことではないでしょうか。

また、郭氏曰く「FacebookなどのSNSは、趣味などを共有したい人たちの交流の場だが、友達との触れ合いという意味合いが薄い。臉萌は、個性を求めて二次元の世界が好きな90後(90年代生まれ)の若者のニーズに合っている。アバター作成を通して、若いユーザーにユーモアだけでなく、怒りなどいろんな気持ちを表現してほしいし、臉萌で作成したさまざまなアバターがSNS上で出現するようになってほしい」とのこと。

今の中国の若者は政策の影響で一人っ子が多く、大抵は両親共働きで家に多くの時間はいない為、小さい時から孤独。90後は腫れ物を触るように大切に育てられてきたので、人としてを育むことができずにわがままに育ちます。しかし日本に比べると中国は家族の繋がり・関心が強いので、否が応でも注目や期待はされます。

そんな中、家庭を離れて、社会に出ると生き血を搾るような激しい競争社会なので、ストレスが溜まります。

でも、どういう状況においてもとにかく自分が中心、自分は特別で喜怒哀楽すべてを含めた自分の個性を分かって欲しい。このように考える若者が個性を通じた友達との触れ合いを求めるツールとして、より注目されるようになったのではないかと筆者は見ます。

このような「売萌」アプリは中国で開発されたのは実は初めてではなく、以前にヒットしたことのあるアプリがありましたが、これから臉萌がヒットを続けるのか、はたまた淘汰されて同様の別のアプリがまた話題になるのか、動向を継続して観察したいものです。


© MAKEPO

 
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著者情報

マスヤマトモアキ

増山智明

1975年北海道生まれ、2005年に語学を全く勉強せずに、単身中華人民共和国に渡航。 しかし、渡航1ヶ月未満で日本語が分からない中国人女性と出会い、中国語がたどたどしいのに更に5ヶ月後にスピード入籍。度胸があればなんでもできちゃう!? 中国では外資系ウェブ関連企業にて勤務していたが退職して、2014年5月に日本帰国。中国人妻と3歳の双子の男の子を抱えながらの生活。おカネのために中国関連の輸出入業始めました。

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増山智明

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