ノウハウをいつでも。ウェブマーケティングのポータルサイト

相手は手強い!?掴んでおきたい、中国マーケット動向

マーケティング

001中国でもMVNO vs 既存携帯電話キャリアの激しい価格競争が始まった!

このエントリーをはてなブックマークに追加
      
follow us in feedly
友だち追加数

いきなり私的な話で恐縮ですが、5月末に中国・大連市から日本へ帰ってきた筆者。さっそく日本の携帯電話番号を取得する為、申し込みしました。

申し込んだ先は、いわゆるD社・S社・A社といった日本の3大携帯キャリアではなく、"MVNO"と呼ばれる物理的な移動体回線網を自社で持たず、保有している他の事業者からの再販を受けて、自社ブランドで通信サービスを展開する事業者です。

申し込んだ理由は、単純に月々の携帯電話使用料を低くしたかったからです。

中国に渡る以前、日本にいた時は月々の携帯電話料金が1万円を切った記憶がなかった筆者。当時は独身でしたので、お金を比較的自由に使えたのですが、今回の日本帰国は妻と2人の子供を連れての生活となりますので、消費を少しでも低くしなければいけないという心理が働きました。

このコラムをご覧になっている皆様も、日本の月々の携帯電話利用料金は大きな負担になっていませんか。


株式会社MM総研の調査・スマートフォン契約数およびユーザーの端末購入動向(2013年12月)によると、スマートフォン利用者の平均月額利用料金は、

6,826円

(この金額は、通話料金+データ通信料金+オプション契約料金を合わせたもので、端末を購入するための費用・端末割賦料金は含んでいません)

となかなか大きな負担となっています。

私自身、中国に住んでいた時は、3Gですが中国聯通(チャイナ・ユニコム)で契約して、月額

日本円人民元無料通話(分)無料パケット(MB)無料SNS送信(通)
1,070 66 50 300 240

これしか払っていませんでしたので、日本に帰ってきたからと言っていきなり6千円も7千円も払う気にはなりません。その為、既存携帯キャリアの3分の1ほどで収まる2千数百円程度の出費に留まるMVNOを選びました。

ここからは、話題を中国の携帯電話事情に変えていますが、

中国では2013年末頃から、4G・LTEと呼ばれるサービスが中国移動通信(チャイナ・モバイル)にて、中国3大携帯キャリアの残る2社である中国聯通や中国電信(チャイナ・テレコム)は2014年3月後半以降一部の大都市から4G・LTEサービスが始まり、この6月から更に中国全土に広がり始めました。

china4glte.jpg

モバイルアプリ関連の調査会社Umengが発表しているレポート(中国語)によりますと、2014年第1四半期時点でアクティブ状態にあるモバイル端末(スマートフォン・タブレット)台数は約7億8000万台あるそうです。

現時点ではこれらの大半は3G利用またはWi-Fi経由と筆者は推定しますが、

(まだ始まったばかりで正確なデータが不足しています)

4G・LTEがこれから中国国内で普及していくにつれて、更にモバイルが発達していくことは確実と言えるでしょう。

では、現時点で中国の3大携帯キャリアで4G・LTEを使うために基本的に月々どれくらい払えばいいのでしょう。

日本円人民元無料通話(分)無料パケット(MB)
中国移動通信 940 58 50 500
中国聯通 1230 76 200 400
中国電信 790 49 200 400

が4G・LTEを使うための最低基本料金です。

日本と比べると、相当安いと思われるでしょうが、あくまでも基本料金の最低ラインの話です。上の数字をよく見ていただければ気づくと思いますが、データ通信の無料分がわずか400~500MB程度です。日本の3大携帯キャリアのように、7GB制限と呼ばれるほどのパケット量を使うには1ヶ月あたり3000~4000円の追加負担が必要となります。

やはり、中国においてもヘビーにスマートフォンを使い倒すと、金額がかさむのは変わりません。

そんな中、中国でも2013年12月26日に、国家工業和信息化部(工業情報化部)が中国国内のITサービス企業や携帯電話販売企業など11社に中国で初めてのMVNOライセンスが発行されました。

その後、2014年5月1日以降、正式にMVNOサービス提供が開放され、徐々にライセンスを受けた各社のサービス概要が見えてきました。

中国のMVNOサービスを利用した携帯電話番号は頭3桁に170という数字がつきます。

更に利用する移動体回線網により識別番号が割り振られ、

中国移動通信: 1705

中国聯通: 1709

中国電信: 1700

から始まる合計11桁の携帯電話番号となります。

執筆時点で判明しているMVNOの主なサービス内容を見てみましょう。

(サービス内容は、変更されている可能性があります)

  • JD自由行(JDズーヨウシン)

JD170.jpg

運営企業: 京東

(ジンドン/QQやWeChatで知られるテンセントが出資していて、淘宝網に続く中国第2位のECプラットフォーム・京東網上商城を展開)

月額基本料1分:通話料1MB:パケット1通:SMS送信
日本円 162 2.43 2.43 1.62
人民元 10 0.15 0.15 0.1

オンラインモール・京東網上商城でシルバーランク以上の評価を持つ顧客は、約32.4円(2元)買物するごとに、170番号に通話時間1分とデータ通信1MBを無料チャージすることが可能。

(2014年5月28日~12月31日までの期間限定、無料チャージ上限は、毎月通話時間500分+データ通信500MB)

  • 蘇寧互聯(スーニン・フーリィエン)

suningmobile.jpg運営企業: 蘇寧電器

(スーニン・ディエンチー/中国の家電小売会社で最大規模を誇る。2009年に日本の家電量販店のラオックスを買収したことが知られています)

月額基本料1分:通話料1MB:パケット1通:SMS送信
日本円 0 1.94 2.43 1.13
人民元 0 0.12 0.15 0.07

2014年6月6日から中国19都市で予約を開始、6月13日から販売が開始されます。販売開始とともにワールドカップ・キャンペーンが展開され、自身が選んだ国が勝ち進めば、10~50MBの無料パケットプレゼントも受けられるそうです。

  • 極信(ジーシン)

jixin170.jpg

運営企業: 国美電器

(グオメイ・ディエンチー/中国の家電小売会社で蘇寧電器に次ぐ2番目の規模を誇る)

  • 極・尚(ジー・シャン、個人向けプラン2種)

零零套餐(ゼロゼロプラン)

月額基本料1分:通話料1MB:パケット1通:SMS送信
日本円 0 3.24 4.86 -
人民元 0 0.2 0.3 -

月額基本料: 無料(完全従量制)

通話料: 1分約3.24円(0.2元)~約2.11円(0.13元)

データ通信: 1MB約4.86円(0.3元)~約2.11円(0.13元)

通話料・データ通信の単価には4段階あり、使用量が増えるごとに単価が下がります。最安で通話料・データ通信ともに約2.11円(0.13元)となります。

貼8套餐(ティエバープラン)

日本円人民元無料通話(分)無料パケット(MB)無料SNS送信(通)
130 8 50 40 -

プランの無料分を使い切ると更に8元分の使用量が加算されます。

  • 極・家(ジー・ジャー、家庭向けプラン)

中国聯通使用

日本円人民元無料通話(分)無料パケット(MB)無料SNS送信(通)
1,620 100 270 270 -

中国電信使用

日本円人民元無料通話(分)無料パケット(MB)無料SNS送信(通)
1,940 120 360 420 -

極・家プランは、家族や恋人など複数人で共有できる家族割です。

極・信では、現時点のMVNOで唯一中国聯通と中国電信の2つの回線業者から選択することが可能です。

  • 親心(チンシン)

aliqin.jpg

運営企業: 阿里通信

(アリー・トンシン/淘宝網や天猫を運営しているアリババ・グループ傘下で、従来からIP電話サービスを展開している)

日本円人民元無料通話(分)無料パケット(MB)無料SNS送信(通)
113 7 20 20 -

上記がデフォルト設定ですが、通話とデータ通信のどちらかを全く使わない場合、

最大で無料通話46分、データ通信: 35MBに拡張可能です。

使わない通話・通信分をもう一方に割り当てることができます。

更に、約16.2円(1元)追加することで、

通話6.6分=データ通信5MB=SMS送信10通に使うことができて、

ユーザーが使いたいように自由に配分をデザインできるというプランです。

2014年6月17日より、北京・深セン・広州など8都市、6月27日より、上海・重慶など6都市、7月末までに全29都市でサービス開始します。

  • 蝸牛移動(Snail Mobile)

snail.jpg

運営企業: 蘇州蝸牛

(スージョウ・ウオニウ/中国で各種ゲームプラットフォームを提供している会社)

日本円人民元無料通話(分)無料パケット(MB)無料SNS送信(通)
0 0 無制限 500 -

※契約から最初の6ヶ月間

SIMカード販売価格: 約11320円(699元)

無料通話: 6ヶ月完全無料、データ通信毎月500MB込みで6ヶ月通算3GB利用可能、2年以内に残った無料通話・パケット分はリセットされずにそのまま利用可能で、毎日公式ウェブサイトにログインすることで無料通話追加分のプレゼントがあります。

今回、紹介したのはごく一部でまだこれから開始していくMVNOも多数あるので、これから既存携帯キャリアに挑戦する激しい価格競争が繰り広げられていくのでしょう。これらMVNOに多く見られているのは

基本料を安く抑えて、ユーザーが使いたいようにアレンジできる自由度の高さ

と言えるでしょう。

既存携帯キャリアもMVNOのこのような動きを見過ごせなかったのか、中国聯通が非MVNOの

「自由組合套餐」(フリーコンビネーション・プラン)

を2014年5月17日に突如打ち出してきました。

chinaunicom8.jpg

必須選択は、

データ通信: 約130円(8元、100MBまで込み)のみ。

その他通話プランを約520円(32元、200分まで込み)~、SNSプランを約162円(10元、200通まで込み)~、その他ナンバーディスプレイ等のオプションも選ぶことができますが、中国聯通では最低約1230円払わなければいけなかった携帯電話料金を月130円から維持することができて、とても便利になりました。

かく言う筆者も日本へ帰国する直前に、この中国聯通の「自由組合套餐」を契約してきました。

(現時点で、申し込みはオンラインのみとなっています)

今後また仕事や家庭の用事等で、中国を訪れる機会が多々あるでしょうし、道端で売っているような中身がよく分からず得体のしれないSIMカードプランよりは、安全にかつ安く維持できるという点では契約できて良かったと満足しています。

このように、つい最近幕が開いたばかりのMVNO対既存携帯キャリアの激しい競争。

ご紹介した7社以外にも続々と参入する企業が増えていきそうです。

中国においても、格安な価格設定だけでなく、そこに付加されているさまざまなサービスがユーザーのニーズにどれだけ合うかが、成功の鍵となっていくことでしょう。

これからまたどのような安く魅力的なプランが出てくるのか引き続き注目しましょう。

※文中の日本円換算額は、2014年6月現在、1元=約16.2円で計算しています。


[PR]

© MAKEPO

 
このエントリーをはてなブックマークに追加
   
follow us in feedly
友だち追加数

著者情報

マスヤマトモアキ

増山智明

1975年北海道生まれ、2005年に語学を全く勉強せずに、単身中華人民共和国に渡航。 しかし、渡航1ヶ月未満で日本語が分からない中国人女性と出会い、中国語がたどたどしいのに更に5ヶ月後にスピード入籍。度胸があればなんでもできちゃう!? 中国では外資系ウェブ関連企業にて勤務していたが退職して、2014年5月に日本帰国。中国人妻と3歳の双子の男の子を抱えながらの生活。おカネのために中国関連の輸出入業始めました。

他の参加者を見る

増山智明

関連記事

マーケティングノウハウ足りてますか?

MAKEPOのメルマガ…購読してみませんか?
直近のピックアップ記事のほか、セミナー・ツール活用情報など不定期でお伝えしています。「サイトにアクセスするのは面倒だ!」「電車の中でざっくり読みたい」という方は是非ご登録ください。 リアルタイムで情報取得をしたい方は、RSSまたは公式Twitterをフォローしてご覧ください!

通勤中の情報収集に!

メルマガ登録

いますぐ新着情報を知るなら

LINE@で友だちに追加!