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相手は手強い!?掴んでおきたい、中国マーケット動向

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002中国もW杯熱が加速!熱狂的な中国国民と世界にアピールしたい企業

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現在、サッカー2014 FIFAワールドカップブラジル大会が開催中で、日本のサッカーファンの皆さんは毎日寝不足で大変なことと存じます。

今回のブラジル大会ではサッカー中国代表は予選で敗退しましたので出場していないのですが、中国人のワールドカップ熱は異常です。

もともとワールドカップ期間外でも中国国内プロサッカーリーグより欧州プロサッカーリーグの深夜の生中継を見て熱狂してしまうファンが多いので、プロサッカーリーグから優秀な選手が会するワールドカップの注目度は否が応でも高まります。

そういった中国のワールドカップ熱をうまく利用して、昨今巨額の広告費投資をすることで世界的な存在感を出そうとしている企業が少なくありません。

前回の南アフリカ大会では、青島啤酒(チンタオビール)や哈爾浜啤酒(ハルビンビール)といったビール勢の競技場内においての中国語看板用電子広告が目立ちました。また、哈爾浜啤酒の親会社にあたるアンハイザー・ブッシュも主力商品であるバドワイザーで「百威」、自動車オイル製造メーカーでワールドカップの公式スポンサーにも名を連ねるカストロールが「嘉実多」というように中国語表記を併記する動きがありました。

今回のブラジル大会では、前回大会に続いてオフィシャルスポンサーとして名を連ねているのが、英利緑色能源(インリー)という河北省保定市に本社を持つ太陽光パネルメーカー。

英利

1試合あたり8分間程度しか表示しない電子広告に2010年時に2億人民元(当時のレートで約26億2800万円)投資したそうです。今回2014年の投資額は不明ですが、前回と同様またはそれ以上の投資をしていることでしょう。

前回南アフリカ大会前の2010年、英利の太陽電池分野におけるモジュール(太陽電池パネル)が5.3%で第5位でしたが、2012年に初めて世界第1位のシェアに浮上して、2013年末時点のシェアは8.3%(3234万メガワット)で業界をリードする存在に成長しています。

太陽電池業界は、日本のシャープが第3位、京セラが第9位、アメリカのファーストソーラーが7位となっている以外、上位10社中7社までを中国の企業を占めるほどの競争となっている中、英利はシェアを伸ばし2012年には日本市場に参入を開始。今年2014年の日本向けモジュール出荷量目標を前年2013年比の約2.5倍にあたる600万メガワットを目指しているそうです。

ただし、英利はワールドカップのオフィシャルスポンサーに2大会連続で名を連ねるくらいだから、会社経営に潤沢な資金を持っているのかというと、そうでもないようで、部品の平均販売価格の低下より利益成長が阻害されたことで、2011年第3四半期決算で赤字に転落しています。業界全体で赤字体質にある中、今回のワールドカップのスポンサー投資でどこまで企業として巻き返すことができるか注目です。

ここまで企業・業界動向といった小難しい話になりましたので、市民レベルの身近な話に戻します。

ワールドカップ期間中の全試合はCCTV(中国中央テレビ)で生中継されていますが、それ以外でもCCTV5(スポーツチャンネル)では録画中継も含め、ほぼ24時間ワールドカップの話題を流し続けています。

更にCCTVのニュース番組の中でも、世界杯(ワールドカップ)を観戦する際の注意事項をわざわざニューストピックスとして特集したり、通常ニュースを流しながらも、ワールドカップテレビ観戦の注意事項を流し続けています。

wcchina1.jpgW杯を徹夜して観る時は、眼を使うことに過度の注意が必要(映像は前回大会時)

wcchina2.jpgW杯期間の試合は未明か深夜に集まっているので・・・。

実際に筆者が中国のニュース番組内で見た注意事項は、主にこのようなものでした。

    • 深夜に行われる試合の為、次の日の生活に影響しますので、十分な睡眠を取りましょう

    • 深夜にテレビやパソコン、モバイル端末で試合を見ると、眼の健康に影響しますので、ハーフタイムでは十分に眼を休めましょう

    • 運転される方は、試合を観る時間と運転する時間をしっかり分けましょう。疲れたまま運転したり、飲酒運転を決してしないでください

  • 運転中にイライラしたり・怒ったり・狂喜したり、スピードを上げたり・フルスピードで駆け抜けたりしないでください。試合を見ながら運転したり、微博(ウェイボー)に投稿しないでください

実際、前回の南アフリカ大会期間中だけで、中国全土において酒気帯び以上の運転で検挙された数は33,580件。そのうち酒酔い運転が4,521件でした。また、飲酒運転による事故で91人の死者が出ました。今大会に入っても、既に徹夜で観戦していたファンが複数名死亡する事例が出ており、もうシャレになっていません。

こういう注意を国家的に真面目にしなければいけないくらいのサッカー熱を持っている中国国民です。

今回、CCTVはワールドカップの中国国内においての独占放送権を持っていて、その為に巨額の投資をしていますが、それでも純利益で前大会比50%増の15億元(約243億円)を見込んでいるそうですから、どんどんとワールドカップの話題を露出していきたいのでしょう。でもその影で流すべき番組、流すべきニュースがカットされてしまうために報道すべき話題とかが隠れなければいいのですが・・・。

© MAKEPO

 
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著者情報

マスヤマトモアキ

増山智明

1975年北海道生まれ、2005年に語学を全く勉強せずに、単身中華人民共和国に渡航。 しかし、渡航1ヶ月未満で日本語が分からない中国人女性と出会い、中国語がたどたどしいのに更に5ヶ月後にスピード入籍。度胸があればなんでもできちゃう!? 中国では外資系ウェブ関連企業にて勤務していたが退職して、2014年5月に日本帰国。中国人妻と3歳の双子の男の子を抱えながらの生活。おカネのために中国関連の輸出入業始めました。

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増山智明

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