ノウハウをいつでも。ウェブマーケティングのポータルサイト

心を掴む!カラーマーケティングの極意

マーケティング

023卵の黄身はどんな色?卵のブランディングとビジュアル表現

このエントリーをはてなブックマークに追加
      
follow us in feedly
友だち追加数
コラム「黄色と調和するのは、どんな形?色が持つイメージを知ろう」では、黄色と調和する形として、星型(37%)、菱形(20%)に続いて、円形(11%)が3位にランクインしました。黄色から、キラキラと瞬く星を連想される方は星型や菱形を選び、月や卵の黄身を連想される方は円形を選ぶ傾向が読み取れます。

連想は、星、月のような具体的なものと、軽やか、安定感といった抽象的なものに大別されます。具体的連想の中には、「卵」のような身近な商品もあります。

スーパーなどで販売される卵もありますが、最近は、ブランド化を推進する動きもあり、販売方法も多様化しています。しかし、黄色といえば卵、卵といえば黄色というように、色と商品が強く結びついているので、ビジュアル表現において他の色を使いづらいという一面もあります。では、どのように競合との差別化を図っているのでしょうか?ブランド力のある卵の事例を見ていきましょう。

卵黄の色は、飼料によって変わる

卵の黄身は黄色。私たち日本人の多くは、そのように考えていますが、海外へ行くと、同じような鶏卵でも、やや色が違っています。例えば、アメリカでは日本の卵に比べると黄身の色が薄いものが、インドでは白っぽい黄身の卵が流通しています。

卵黄の色は、飼料に含まれる成分によって左右されます。日本では「黄身の色が濃いほうが栄養価が高い」と感じる人が多いため、色が濃い卵黄になるように、生産者が飼料を調整しているそうです。卵の殻の色も同様で、白よりも赤の方が、栄養価が高いと感じる方が多いのではないでしょうか。

しかし、生活習慣病を意識する人が増えるなど、栄養価が高いというイメージは必ずしも好まれなくなってきました。黄色よりも白の方があっさりとしたイメージですから、卵黄が白くなるように飼育された卵を、流通させようとする試みが始まっています。例えば、国立ファームは、飼料に国産米を使用した「ホワイト卵」のブランド化を推進しています。

白と黄色、卵黄の色の対比で、ブランディング

「ホワイト卵」のようなこだわりのある食品は、目新しさはあるけれど、一般の消費者にはなかなか届きにくいものです。しかし、レストラン業界などでは、生産者のこだわりを積極的に取り上げ、新しいメニュー開発に取り入れる事例も見られます。例えば、資生堂パーラーは今年、2つのフェアで、黄身が白い卵を活用したレシピを採用しています。

shiseido-white.jpg

1つ目は「ホワイトデースペシャル」。資生堂パーラー 銀座本店ショップおよび伊勢丹新宿店にて、白い黄身の卵を使用した3種の特製スイーツ(白いプリン、白いロールケーキ、白いエクレア) を3月1日(土)から3月14日(金)までの期間限定で販売しました。

sub3.jpg

2つ目は「"こだわりの卵"フェア」。6月3日(火)から7月13日(日)までの期間、銀座本店(ショップ・カフェ・レストラン)にて、"黄身までが白い卵"と"烏骨鶏の卵"、2種類の特徴ある卵を使い、それぞれの美味しさを最大限に引き出したスイーツ&メニューを提供しました。卵黄の色の違い(白と黄色)を対比させることによって、それぞれの持ち味を視覚的にもアピールしています。

sub4.jpg

卵の特徴 飼料 イメージ メニュー
黄身までが白い卵 お米 エレガント 白いロールケーキ
白いカスタードプリン
白いオムライス飛騨牛肉のピラフで
烏骨鶏の卵 良質なビール酵母 プレミアム 烏骨鶏卵のプレミアムロールケーキ
烏骨鶏卵のプレミアムバニラアイスクリーム
烏骨鶏のオムライス オマール海老と季節の野菜を添えて
  • 卵の特徴:黄身までが白い卵


    飼料お米
    イメージエレガント
    メニュー白いロールケーキ
    白いカスタードプリン
    白いオムライス飛騨牛肉のピラフで
  • 卵の特徴:烏骨鶏の卵


    飼料良質なビール酵母
    イメージプレミアム
    メニュー烏骨鶏卵のプレミアムロールケーキ
    烏骨鶏卵のプレミアムバニラアイスクリーム
    烏骨鶏のオムライス オマール海老と季節の野菜を添えて

卵のスタンダードを極める、ブランドコミュニケーション

資生堂パーラーで提供される、エレガントな卵、プレミアムな卵は、特別な日にはもってこいですが、毎日の食卓にはもう少しスタンダードな卵が求められるのではないでしょうか。

「筑前飯塚宿 たまご処 卵の庄」は、特選卵の専門店。書籍『あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか ネット時代の老舗に学ぶ「戦わないマーケティング」』(仲山進也:著)に掲載されるなど、ネット販売の成功事例として知られます。

20個入りは税込864円。1個40円超と割高で、別途送料もかかりますが、直営農場から直接発送される新鮮で美味しい卵に定評があります。人気商品は、80個入り(2484円)や160個入り(4860円)。卵と一緒に小分け用モールドパック8パック(270円)を購入されるお客様が多いそうです。卵の庄の卵に美味しさに感激した一般のお客様が、ご近所や職場でおすそ分けしているようです。

顧客を増やすために、オークションやメールマガジン、SNSなどを活用していますが、獣医師でもある店長夫婦が発信するメッセージは一貫しています。「まっとうに育てた鶏の卵は美味しいに決まってる!」。健康な鶏が生んだ新鮮な卵は、黄身に爪楊枝を刺すことができます。そこで、メールマガジンの読者に、「卵の庄の卵には、爪楊枝を何本刺せるか?」というクイズを出題しました。

egg.jpg

答えは、なんと16本!インパクトのあるビジュアルなどを活用して、顧客とのコミュニケーションの活性化を図っています。

たかが卵、されど卵。資生堂パーラーの色を活用したイメージ戦略はとても洗練されていますが、誰もが真似できることではないでしょう。しかし、卵の庄のように顧客とのコミュニケーションを工夫することも、ブランド力を磨く有効な手段となりうるのです。チャネルの選択を工夫し、顧客に提供できるベネフィットを的確に伝えるビジュアル表現が、ますます重要になっているのではないでしょうか。

参考(画像引用元)

© Hanae Matsumoto

 
このエントリーをはてなブックマークに追加
   
follow us in feedly
友だち追加数

著者情報

マツモトハナエ

松本英恵

カラーコンサルタント
2005年6月より、All About(オールアバウト)カラーコーディネートガイド
好きな色、似合う色、売れる色、心をつかむ色など、さまざまな観点から、カラーコーディネート、カラーマーケティングのノウハウをお伝えしています。
著書に、『心をつかむ色とデザイン 商品力・サービス力を磨くためのスキルアップ講座』(日本能率協会マネジメントセンター)、『和モヨウ配色手帖 オシャレな“和モヨウ”でもっと磨く配色レッスンBOOK』(技術評論社)などがある。

取材・仕事・講演のご依頼は、公式サイトへお願いいたします。
松本英恵のカラーコンサルティング

他の参加者を見る

松本英恵

関連記事

マーケティングノウハウ足りてますか?

MAKEPOのメルマガ…購読してみませんか?
直近のピックアップ記事のほか、セミナー・ツール活用情報など不定期でお伝えしています。「サイトにアクセスするのは面倒だ!」「電車の中でざっくり読みたい」という方は是非ご登録ください。 リアルタイムで情報取得をしたい方は、RSSまたは公式Twitterをフォローしてご覧ください!

通勤中の情報収集に!

メルマガ登録

いますぐ新着情報を知るなら

LINE@で友だちに追加!