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010東京ディズニーリゾートのTwitterキャンペーンに学ぶ「期待を越えるサプライズ」の重要性

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東京ディズニーリゾートでは、Twitterキャンペーンを継続的に開催している。

公式ブログを見てわかる範囲では、2012年6月の「トイ・ストーリー・マニア!」Twitterキャンペーンが最初だ。

連載第9回では、2013年8月23日~27日の日程で開催された、「マジカルドリームライト」Twitterキャンペーンを紹介した。一石五鳥にもなる、すばらしく機能的なキャンペーンだった。

今回はさらに、ディズニー式マーケティングの神髄を感じられ、特に興味深かった、ジェラトーニのTwitterキャンペーンについて紹介したい。


「期待を越えるサプライズ」こそディズニーらしさ

ディズニー式マーケティング、とりわけ日本では、株式会社オリエンタルランドのマーケティング手法は、高く評価されている。年間3000万人規模の集客を実現している事実は、言うに及ばない。

パーク内の世界観の作り込み、キャスト(従業員)のホスピタリティ、質の高いエンターテイメントなど、東京ディズニーリゾートの魅力は、なかなか一言では語り尽くせない。

ただ、総合力が高いのはわかるのだが、特長はどこにあるのかと問われると、言葉に詰まってしまう方もいるかもしれない。

マーケティングにおけるディズニーらしさとは、いったいなんだろうか。

私は、消費者の期待を越える "サプライズ" にあると考えている。

ジェラトーニTwitterキャンペーン概要

「ダッフィーの新しいお友だち紹介」ファンイベントを開催! | 東京ディズニーリゾート・ブログ

東京ディズニーシーの超人気キャラクター、「ダッフィー」は、ご存知の方も多いだろう。ぬいぐるみを持ってパークに遊びに行くファンの姿は、今や見慣れたものとなった。

2014年6月30日、そのダッフィーの新しいお友達「ジェラトーニ」が、一般公開に先駆けて、ファンにお披露目されることになった。

応募条件は、東京ディズニーリゾート公式「@TDR_PR」とダッフィー公式「@WithDuffy_TDS」をフォローしたうえ、自身の「アカウント名」と、ハッシュタグ「#ダッフィーとジェラート」をつけて、「ダッフィーの新しいお友だち」についてツイートするというもの。

キャンペーン応募受付期間中の #ダッフィーとジェラート ツイート検索

連載第9回で詳しく解説した「マジカルドリームライト」Twitterキャンペーンと、基本的には同じ仕組みだ。

東京ディズニーリゾートならではのさらなる仕掛け

だが「ジェラトーニ」Twitterキャンペーンには、さらなる仕掛けがあった。

ポイントは、応募要項の中の、何気ない記述である。

[イベント内容]
一般公開に先駆けて、ダッフィーの新しいお友だちの名前やビジュアル、ストーリーの発表を行う「ハッピー・ファンイベント」。
当日は記念品をご用意しています

※1キャラクターの出演はありません。
※2パークチケットは必要ありません。
※3写真もお撮りいただけますので是非東京ディズニーシーでご購入いただいたマイダッフィーと一緒にお越しください

http://www.tokyodisneyresort.jp/blog/cam140613/ より一部引用

赤字で強調した、

  • 記念品を用意している
  • 自分のダッフィーも連れてくるのを推奨

という部分に注目してほしい。

まあ普通に考えれば、ジェラトーニがデザインされたクリアフォルダだとか、ボールペンだとかがもらえるのかな、くらいに解釈するだろう。

ダッフィーを連れて行く記述についても、ダッフィーの新しいお友達のお披露目イベントなのだから、そのほうが楽しいかな、くらいに思うはずだ。

期待を越える "サプライズ" に感動するファンたち

当日の参加者たちのツイートは、こちらで見られる。

イベント中、終了後の #ダッフィーとジェラート ツイート検索

ジェラトーニのお披露目イベントは、ディズニーらしくエンターテイメント溢れるものになった。

ジェラトーニとはいったい誰なのか、ダッフィーとジェラトーニの出会いについてなど、単なる記者発表ではなく、役者が登場して役を演じながら、ストーリーに沿って紹介された。


最初のサプライズは、ジェラトーニタワーだ。

最初に、あまり飾り気のない、椅子が並べられただけの部屋に通しておいて、いきなり目の前に、豪華なディスプレイを公開する。

最初から陳列していたのでは生まれない興奮を、演出によって作り出している。

この後、参加者たちは、ジェラトーニのぬいぐるみや、関連グッズを、見て、触って、写真を撮って、という時間を、思う存分に満喫する。

実はこのとき、カーテンの向こう側(最初に通された、椅子が並べられたスペース)では、極めつけのサプライズの準備が進められている。

なんと、ふと気づくと、自分の椅子に、ジェラトーニが座っている。ファンを涙ぐませるほどのサプライズである。

応募要項に書かれていた「記念品」とは、ジェラトーニそのものだったのだ。

あれほど素っ気ない書き方がされていれば、まさか、ジェラトーニのぬいぐるみそのものがもらえるとは、誰も期待はしない。

しかも、渡し方が非常にうまい。ただ帰り際に袋に入れて渡されたのでは、ファンはここまで感動したり、興奮したりはしなかったはずだ。

そして、「自分のダッフィーを連れてきてください」と書かれていた意味も、判明する。

自分のダッフィーに、新しいお友達ができて、一緒に家に帰ることができるのだ。ファンにとっては、心底嬉しい出来事に違いない。

ファンの感動と興奮は、Twitterを駆け巡った。

イベント中、終了後の #ダッフィーとジェラート ツイート検索


口コミの起点すら作り出すマーケティング術

だが、それだけでは終わらない。

ジェラトーニをもらったイベント参加者が、誇らしい気持ちで、東京ディズニーリゾート内を歩く。なにしろ、この時点ではまだ、自分のほか数十名しか、持っていないのだ。

めざといファンに発見され、会話が生まれる。

そう、口コミの起点を作り出しているのだ。ダッフィーの新しいお友達の情報は、きっと人づてにも広がっていったことだろう。

この後、2014年7月4日から販売開始されたジェラトーニグッズは、初日から入店に数時間待ちの大行列となり、数日で(ぬいぐるみを残して)品切れしてしまった。

株式会社オリエンタルランドの、見事なマーケティング手腕に、感嘆するほかはない。

© MAKEPO

 
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著者情報

ヨリカネケイイチ

寄金佳一

1979年生まれ。横浜市在住。『D*MANIA』ディレクター、フリーライター、ブロガーとしての活動を中心に、WEBライティング講師や、WEBマーケティング&メディア運営アドバイザーを手がける。

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寄金佳一

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